弁膜疾患の非薬物治療に関するガイドライン(2012年改訂版)
Guidelines for Surgical and Interventional Treatment of Valvular Haert Disease( JCS 2012)
6 生体弁の適応と選択
弁膜症の外科治療は形成術と弁置換術に大別され,可及的に自己弁を温存する形成術が試みられる.しかしながら,弁形成術が適応可能な症例は限られており,弁置換術を適応せざるを得ない症例が少なくない.人工弁は機械弁と生体弁に分けられる.生体弁の利点は血栓塞栓症に伴う合併症が少なく,抗凝固療法の必要性が軽減できる点にあるが,機械弁に比し耐久性に劣ることより再手術の確率が高いという欠点がある
500),501)
.2009年現在我が国においては生体弁の使用頻度は単独AVRで66.8%,単独MVRで41.7%と報告され
36)
,患者の高齢化が進んでいる我が国においても,欧米ほどではないにしても以前に比べると生体弁の使用比率が高まってきたと考えられる.本ガイドラインでは2012年現在において我が国で使用可能な生体弁を中心に,弁置換手術での生体弁の適応ガイドラインを示す.
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1 生体弁の種類
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2 生体弁の選択(表53)
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Ⅴ その他
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