弁膜疾患の非薬物治療に関するガイドライン(2012年改訂版)
Guidelines for Surgical and Interventional Treatment of Valvular Haert Disease( JCS 2012)
2 僧帽弁狭窄症に対するPTMC の適応
 P TMC (percutaneous transvenousmitral commissurotomy,経皮経静脈的僧帽弁交連裂開術)はシングルバルーンカテーテルを用いて狭窄僧帽弁口を開大する治療法であり,1984年に井上らによって初めて臨床応用された18).欧米では当初ダブルバルーンを用いて弁口を開大する方法が多く用いられていたが,PTMCの簡便性,効果,安全性が広く認識されるにつれ,近年は,我が国はもちろんのこと世界中でイノウエ・バルーンカテーテルを用いるPTMCが行われている19)

 リウマチ性MSの治療法としてのPTMCは既に確立されていると言ってよく,適応を誤らなければ,その効果は外科的に行う交連切開術と同等である.
1 PTMCの適応(表11) 2 PTMC が不適応と考えられる病態(表14) 3 成績
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