弁膜疾患の非薬物治療に関するガイドライン(2012年改訂版)
Guidelines for Surgical and Interventional Treatment of Valvular Haert Disease( JCS 2012)
4 他臓器障害(危険因子)を有する弁膜症患者の手術
近年,社会の高齢化や生活様式の欧米化に伴い,弁膜症患者においても高齢者や生活習慣病を合併している症例が増加している.これらの患者では,長期間の鬱血性心不全や血栓塞栓症による臓器障害に加えて,慢性閉塞性肺疾患,輸血後肝炎,糖尿病などにより肺・肝・腎などの主要臓器機能の低下を来たしている場合が少なくない.さらに高齢者や糖尿病患者では全身の動脈硬化性病変,特に大動脈の石灰化・粥腫性変化や脳・末梢血管の閉塞性動脈硬化を伴っている症例も多く,体外循環の施行に際してしばしば問題となる.
このような脳血管病変や他臓器障害を伴う弁膜症患者においては,術前における評価,手術適応の可否,手術術式の選択および周術期の管理に特別な配慮が必要となる.
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1 脳血管病変(表39,40)
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2 上行大動脈の動脈硬化性病変(表41)
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3 肺機能障害合併例
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4 腎機能障害合併例(表43)
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5 肝機能障害合併例(表44)
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